「目に見えないほころびから試合の流れは変わる」/ 明豊 川崎絢平監督

21世紀に入り九州の強豪校として、全国から注目を集める存在となった、大分県の明豊高校である。 

2001年、09年、17年の夏の選手権は8強に進出すると19年のセンバツでは、初の4強入りを果たすなど、現在も躍進を続けている。

チームを指揮するのは、選手時代に名門、智弁和歌山で1年生時に全国制覇の経験を持つ川崎絢平監督である。

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明豊は、「強打」のイメージが強いが、川崎監督が目指しているのは、母校智弁和歌山と同じ、「守りの野球」である。

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練習ではキャッチボールを大切にし、技術や能力が高い選手でも、キャッチボールを疎かにする選手は、レギュラーにしないほどの拘っている。

様々なバリエーションのキャッチボールや守備練習を時間をかけて行い、防げるミスの範囲を広げているのだ。

「あと一球」、「あと一つ」が命取りとなることを意識して守備練習では緊張感のある雰囲気で厳しく選手達を鍛え上げている。

そんな川崎監督は、指導する際には選手たちが持つ「感性」や「感覚」を無駄なく生かすための言葉がけを意識している。

基礎や基本は一通り教えるものの、細かな点は選手たちに考えさせ、間違っていない限りは否定をせず自由にさせている。

そして、「間違い」や「欠点」などに気づけていない時にのみ、アドバイスをして上達や成長の手助けをしているのである。

感覚」や「感性」を磨いていくことで、選手たちは「考える力」を身につけることができ、試合で必要となる「対応力」の向上にも繋がるのだ。

結果や数字に残りにくい隙や目には見えない部分を見逃すことなく、細かく目を配り指導しながらも、一方通行の指示にならないようにするスタイルが明豊の強さなのだろう。

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