2009年の夏、県大会でセンバツ優勝校の清峰を敗り甲子園出場を果たした、長崎日大高校。
当時、チームのエースを務めていたのは、MAX147キロのストレートを武器に、豪快な投球で全国から注目を集めていた、大瀬良大地選手である。
大瀬良選手は、小学4年生から野球を始めると、中学時代には右肘を怪我した際に、て左投げを練習して野手として試合に出場するなど、身体能力の高さは周囲から評価されていた。
そんな大瀬良選手の中学時代の試合に偶然見学に来ていた、金城孝夫監督に評価してもらえたことをきっかけに、長崎日大へ進学を決意したのであった。
しかし、センバツ優勝経験監督の指導は想像以上に厳しく、日常生活の指導や、走り込みのメニューなど、心身共に鍛え上げられていった。
2年秋からは本格的な身体作りにも力を入れ、空腹の時間を作らないために、1日7食生活を行うなどの過酷な食トレも乗り越え、4ヶ月で10キロの増量に成功した。
迎えた最後の夏は、この年のセンバツ覇者である清峰を敗り、大瀬良選手にとって初の甲子園出場を果たしたのであった。
甲子園では、大会直前に怪我で本来の投球ができないアクシデントに苦しめられるも、初戦でセンバツ準優勝の花巻東と対戦し、菊池雄星選手と互角の投球内容で全国の高校野球ファンを沸かせたのであった。