「引きずっていても、自分のためにも、チームのためにもならない」/ 東邦 石川昂弥選手

2019年のセンバツ大会で、全国最多となる5度目の優勝を成し遂げた、愛知県の名門、東邦高校

当時、チームの主将を務めていたのは、打っては高校通算55本塁打、投げては最速144キロと、投打の軸でもあった石川昴弥選手である。

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石川選手は、小学2年時から野球を始めると、ポテンシャルの高さを発揮し、6年時にはジュニア選抜、中学3年時には、ボーイズリーグの日本代表にも選出されるなど、注目を集める存在であった。

そんな中、両親の母校であり、地元の強豪校でもある東邦高校へ進学すると、1年春からベンチ入りを果たし、秋以降は4番打者も任されるようになった。

しかし、初の甲子園となった2年のセンバツでは、4番を務めながらも無安打に終わり、チームも初戦敗退を喫するなど、悔しい結果となった。

敗戦を糧に、2年の夏以降は主将投手という新たな役割を担いながら、持っている力を試合で発揮するための基礎練習も丁寧に繰り返していった。

また、自身の状態に関係なく、声を出したり練習の準備に率先して参加するなど、主将としての仕事も欠かさず行い、プレーだけでなく背中と行動でチームを引っ張っていった。

迎えたセンバツでは、5試合全てに登板し勝利投手となると、打者としても3本の本塁打を放ち、チームを全国制覇へ導いたのであった。

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