「勝つときは偶然、負けるときは必ず原因がある」/ 拓大紅陵 澤村史郎監督

昭和59年のセンバツに初出場を果たすと、甲子園常連校として、一気に全国から注目を集める存在となった千葉県の拓大紅陵

戦国の千葉」での躍進だけでなく、平成4年の夏は、甲子園準優勝をするなど、全国でも成績を残している。

拓大紅陵を全国レベルの強豪に育て上げた名将小枝守監督の後を継ぎ、現在指揮をしているのが、澤村史郎監督である。

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澤村監督は激戦区である、千葉や関東を勝ち抜くためには「打力」の強化が必要と考え、守備や投手だけでなく、攻撃にも安定性のあるチーム目指している。

そこで、打撃の基礎を作るために、素振りの量を従来より増やすことに取り組んでいる。

しかし、素振りには、多くの時間を要し、集中力も続きにくいことで質も下がるなどの難点があった。

そこで、小枝監督が作った伝統の素振り時に音楽を流しながら行うスタイルで、質とスピードを向上させている。

音楽に合わせた素振りは、リズム良くスイングをすることで力強く振れるという技術的な効果に加え、感時間が短く感じられるという精神面にも良い影響を与えている。

また、「打撃」をさらに向上させるための「体づくり」を行なっている。

スイングが鋭くなっても、パワーがなければ飛距離は出ず、好投手や力強いボールに対しては打ち損じてしまうからだ。

そこで、「体づくり」の基礎となる「食事」を見直し、監督自らが寮の食事改革に協力するなど、チーム全員で増量を意識している。

オフシーズンの授業がない日には、早朝4時から8時までの朝練を行い「技術」や「精神」を鍛える期間が存在するが、その際にも早起きした分、「食事」の回数を増やして増量に取り組んでいる。

そして、プロ野球経験のあるコーチに技術的指導は一任するなど、指導者同士での意見の食い違いで選手たちが混乱するのを避けている。

かつては、複数投手の起用で甲子園を沸かせていた名門は、「攻撃」に軸を変え、激戦区で強豪相手に挑み続けている。

そんな様々な工夫を凝らし、レベルアップをしている拓大紅陵が、04年のセンバツ以来の甲子園へ帰って来る日は近そうだ。

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