人は成功という結果を得られた際に、それまでの努力や鍛錬といった過程が報われた気持ちになり、次なる挑戦への意欲が込み上げてくるものである。
その一方で、僅かな差や些細なミスで望んでいた結果が得られなかった際には、悔しさという感情が生まれ、成功した時以上のエネルギーが湧き出てくる。
つまり、成長や成果を目指す上では、物事の全てが良い結果で終わるのではなく、時には失敗という悔しい経験も必要であるということだ。
そうした考えから、智弁和歌山を指揮していた高嶋仁監督は、チームが停滞している時に敢えて悔しい経験を積ませ、成長できる環境を作っていた。
高嶋監督は、甲子園の予選でも日々の練習から質を下げず同じメニューをこなさせるなど、全国でもトップレベルに厳しく選手たちを鍛え上げていた。
そのため、他校に比べて選手の成長のスピードは早かったものの、ある一定のレベルに達すると伸び悩むことも多く、最大の力を引き出すことがてきないこともあった。
そこで、成長の速度が失速しはじめた際には、敢えて強豪校と試合をして敗戦を経験させるなどして、悔しさを味わせ、もう一段階伸びるためのモチベーション作りを行っていた。
伸びる環境を二段階に分けて提供し、成長を止めさせない指導を行っていたからこそ、高嶋監督は平成の甲子園で最多の勝ち星を残せたのだろう。
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