「指導にとって大事なのは我慢」/ 二松学舎大付 市原勝人監督

指導者という仕事は、年月を重ねれば重ねるほど、様々な体験から、あらゆる引出しを持つようになる。

そのため、人それぞれに適したアプローチで、上手く成長に導けたり、上達の速度をアップさせることもできるようになる。

その一方で、どれだけキャリアを積んでも、教える相手は、一人として同じ人はないため、過去の経験が役に立たないこともある。

だが、その際にも自身の価値観を押しつけたり、型に嵌めるのではなく、辛抱強く見守ることも必要である。

そんな考えから、二松学舎大付属を指揮している市原勝人監督は、指導する上で「我慢」を大切にしている。

市原監督は、選手時代に、学校史上最高の成績を残していることに加え、指導者としても、幾多も甲子園へチームを導いている。

しかし、自らの過去と、今の目の前にいる選手たちは異なるとして、何かを強制することはしない。

もちろん、自分勝手やわがままを許すことはしないが、無理矢理指導者の言いなりにしても、本物の力はつかないとして、主役の選手たちを尊重し、極力口は挟まないようにしている。

一流のキャリアを持ちながらも、それを物差しにせず、目の前の選手たちの力を最大限に引き出す市原監督から、今後も目が離せない。

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