「集中力を欠くプレーこそ最大のエラー」/ 作新学院 小針崇宏監督

2010年代の夏の栃木県大会で、9度の優勝を成し遂げるという、驚異的な成績を残した作新学院の強さは、小針崇宏監督の「準備」と「覚悟」を重視した指導にあった。

小針監督が就任した際のチームは、30年以上もの間、夏の選手権出場を果たしておらず、甲子園という目標は、夢物語という雰囲気が漂っていた。

そんな状況を踏まえ、野球に取り組む姿勢の改革からはじめると、甲子園という場所を目指すのではなく、甲子園で勝つための練習を課すようにした。

当初は、高すぎる目標に選手たちも戸惑っていたが、甲子園で勝つ強豪校がこなせている、掃除や時間厳守といった、グラウンド外の小さな課題から克服させていき、自信をつけさせた。

また、引き締まったプレーになるとして、控え選手や支えてくれる家族、応援してくれるOBなどに対して、感謝の気持ちを持つことの必要性も伝えていった。

そして、技術面ではカバーリングや全力疾走などを怠った場合や、集中していない時などには叱責するも、ミスという結果に対して叱ることはせず、選手の失敗を取り返すような采配でサポートをしていった。

野球以外の日常生活や、メンタル面においても、日本一という高い目標を基準に準備をし、覚悟を持って取り組む作新学院が4度目の全国制覇を成し遂げる日は近そうだ。

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