「選手が伸びる雰囲気をつくれば、勝つチームにつながる」/ 仙台育英 竹田利秋監督

近年、全国の舞台で上位進出し、何度も全国制覇にあと一歩の所まで迫るなど躍進を続け、優勝候補にも挙げられることの多い、東北勢

そんな東北勢が全国でも勝てるようになった背景には、東北の野球を根こそぎ変えることを目標に掲げ、東北高校仙台育英で指揮をしてきた、竹田利秋監督の存在があった。

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竹田監督は、東北高校の監督就任当初、甲子園というものに対しては、思い入れがあったものの、全国制覇などの大きな目標はなく、気持ちも後ろ向きであった。

しかし、甲子園出場を決めた際の組み合わせ抽選会で、東北地区との対戦が決まった、西日本のチームから勝利を確信するような拍手や歓声が聞こえたことが、竹田監督の闘争心に火をつけた。

甲子園で満足し、勝てなくて当たり前といった東北の考え方を変えることが、監督としての使命と自らにノルマを課し、改革に乗り出していった。

最初は、雪が降る冬場には野球ができないのなら、夏場の1分1秒を無駄にしてはいけないと考え、授業が終われば、真っ先にグラウンドに出向き準備をし、練習量で弱さを補おうとした。

だが、生産性の低いやらされている猛練習では、良い結果は得られず、限度があることを痛感し、今度は、選手たちが成長できる環境作りに力を入れていった。

必要以上に怒ることをやめ、長所を伸ばすためのアドバイスを送ったり、やる気を継続させるためのメニューを考えるなど工夫し、時には、選手たちの意見も取り入れた練習を行った。

その結果、30年を超える監督生活で、春夏合わせて27回の甲子園へ導き、県勢初の夏の甲子園準優勝を筆頭に、数々の好成績を残したのであった。

かつて弱小のレッテルを貼られていた、東北地方の野球を大きく変え、東北勢でも甲子園で勝てることを証明した竹田監督の熱意と指導は、多くの人の心に刻まれ、継承されている。

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