人は誰しも、自分の好きなことや得意なことであれば、率先して鍛錬に励むことができる。
その一方で、苦手なものや不得意なことに対しては、努力はもちろん、挑戦することにも消極的になってしまう。
だが、成果や成長を得るためには、逃げてばかりではなく、正面から向き合い、課題を克服しなければならない。
そうした事情を考慮し、課題の克服を促しつつも、楽しんで取り組める方法を模索しているのは、高松商業を指揮する長尾健司監督である。
長尾監督は、中学野球の指導を通して、主役の選手たちが楽しむことが、勝つために必要であることを学び、高松商業でもそのスタイルを継承した。
就任当時のチームは、伝統校ゆえの独特の周囲からの期待が、プレッシャーとなり、持っている力を発揮できていない状態であった。
また、結果を残せていないことから自信が持てず、目の前にある課題から目を逸らす選手も少なくなかった。
そこで長尾監督は、技術面において叱ることをせず、選手たちが楽しめるように、前向きなるアドバイスや明るい雰囲気を作ることに専念した。
その結果、苦手や不得意なことにも楽しめるようになり、成長の速度が加速すると、120%の力が発揮できるようになり、見事、復活を遂げたのであった。
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