「野球は楽しまないといけない、それが原点」/ 東筑 青野浩彦監督

教育の一環として野球を教えるのではなく、野球を通して自然と選手が成長することを目指し、指導するのは、東筑高校を指揮する青野浩彦監督である。

近年の高校野球界では、人間力を育てることに力を入れる学校が多く、野球以外の日常生活の過ごし方を細かく指導したり、精神論を伝える指導者も少なくない。

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しかし、青野監督は、そういった人間教育に指導の時間を充てることはせず、選手たちが上手くなるための技術や戦術の伝授を中心に指導している。

もちろん、人間教育を否定しているわけではなく、自身の立場が野球指導者であることから、躾などの部分は、自らが関与するものではないと考えているからだ。

また、県内トップレベルの進学校であり、学業の時間が多く、練習時間が限られていることから、その他の指導に時間を使えないといったことも大きな理由である。

事実、平日に数回の7時間授業や、土曜日に授業があることで、1日の平均練習時間は2時間半程で、レギュラー選手を含む大半の部員は、部活動の後に塾に通ったり、自宅学習を行うため、全くと言っていいほど時間がない。

そんな状況下であることから、選手たちの多くは、野球を楽しみに部活に参加しているため、人間教育をせずとも、問題を起こすようなことはしない。

そんな勉強によって自然と生み出された、選手たちのモチベーションを壊さないためにも、青野監督は、極力怒らず見守り、楽しませながら育てているのだ。

教育的な指導を行わないことから、「良い意味できちんとしていない野球」と称されているが、楽しませることで能力を引き出す、きちんとした野球指導があるからこそ、東筑は甲子園出場を果たせているのだろう。

唯一無二の指導スタイルを貫き、楽しむをモットーにした野球を続ける青野監督の指導から、今後も目が離せない。

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