春夏合わせて10回を超える甲子園出場の実績があり、福島県内有数の強豪校として認識されている学法石川。
しかし、21世紀に入ってからは、最大のライバル校、聖光学院の壁に阻まれ、甲子園から遠ざかりつつある。
そんなチームの復活を託されて就任したのは、前任の仙台育英で甲子園準優勝へ導いた実績を持つ、佐々木順一朗監督である。
佐々木監督は、チームが甲子園に出場するには、技術の成長より、雰囲気作りを重視して指導をスタートさせた。
選手たちの多くが力で相手に劣っているのではなく、失敗を恐れて本来の力を発揮できていなかったからだ。
そこで、のびのびプレーができるように、怒ることは極力控え、明るいムード作りを監督自らが演出した。
もちろん、甘さや妥協があっては選手たちのためにはならないとして、失敗やミスの原因を追求することを求めたり、自己満足のプレーを許すことはしない。
だが、指導者の口から指摘するのではなく、極力仲間同士で声を掛け合わせて、改善や解決を目指すよう伝えている。
佐々木監督の作る新たな伝統で磨き上げられ学法石川が、甲子園に帰ってくる日は決して遠くはないだろう。
↓佐々木順一朗監督の記事はこちら↓
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- 「いい加減なやつはいい加減なプレーをするし、大事な所で大ポカをする」/ 東海大菅生 若林弘泰監督
- 「選手はベンチの監督を見ているのだから、まず監督がいつも通りじゃないといけない」/ 敦賀気比 東哲平監督
- 「挫折感から奮い立った人間は強い」/ 山梨学院 吉田洸二監督
- 「ちゃんとやっていないと、いい当たりを打っても、正面をつく」/ 横浜隼人 水谷哲也監督