「アウトのなり方でも相手にプレッシャーを与えられる」/ 鶴岡東 佐藤俊監督

野球というスポーツは、記録に残らないものを含めた、ミスがつきものであることから、相手よりミスを少なくできれば、勝利につながるという考え方がある。

そんな理論を指導の軸として、失敗の仕方にもこだわりを持ち、山形県の鶴岡東を指揮しているのは、佐藤俊監督である。

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佐藤監督は、監督就任時から、チームの勝利というゴールかを目指し、練習時間や量の確保を最優先として、徹底して選手を鍛え続けていた。

しかし、雪が積もる冬場は実践練習がほとんどできないことに加え、選手の基礎レベルが高い強豪校には、追いつくことすら難しく、結果はなかなか出ない状態であった。

そこで、たどり着いたのが、練習や試合時に結果を求めるのではなく、一つ一つのプレーの中身にこだわった、新しい野球スタイルであった。

野球界では、3割を超える打者は高打者として認識されているが、裏を返せば、7割の失敗を記録していることにもなると考え、その失敗をどのように活用するかを考えたのだ。

ミスがチーム内でカバーできるものであれば、連携して助け合うよう伝え、レギュラー選手以外の補欠選手一人一人にも役割を与え、協力することを意識させた。

また、個人でもミスの内容次第では、相手にとってプレッシャーにもなるとして、打者であれば、力強いスイングや球数を多くさせることを求めた。

これらによって、結果は同じ三振や凡打であっても、印象に残るようなプレーであれば、次の打席での脅威となったり、余計な神経を使わせることができ、優位になることが増え始めたのであった。

ミスや失敗をそのままで終わらせず、時に助け合い、時に次に繋がる踏み台として、攻めの姿勢を忘れない鶴岡東の野球が、東北の悲願を叶える可能性は充分にありそうだ。

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