センバツ大会の準優勝を筆頭に、全国でも数々の実績を残している東京を代表する強豪、関東一高。
そんなチームを指揮しているのは、選手たちの主体性を重視した指導を行っている、米澤貴光監督である。
米澤監督は、甲子園から遠ざかり低迷しつつあったチームの復活を期待されて就任したこともあり、当初は結果ばかりを追い求めていた。
自身の野球経験から学んだことを参考に、自らが先頭に立ち指示を出したりチームを引っ張るなど汗を流していた。
だが、監督からの指示待ちの選手しか育てることができず、地区大会の大一番では勝てずにいた。
そこで、指示を出したり先頭に立つことをやめ、選手たちに主導権を委ね、気づかせ役に徹するようにした。
当初は、自ら考えて行動することに苦戦する選手もいたが、敢えて見守り、仲間同士で助け合ったり支え合うことを求めた。
その結果、強豪相手の試合や監督の指示が届かない場面でも、自分たちで乗り越えられるようになり、就任8年目に悲願の甲子園出場を果たし、以降は常連校としてのポジションを確立することにも成功した。
指導者や相手チームに左右されることなく、仲間同士で何事も乗り越えていく、米澤監督の作り上げた関東一高から、今後も目が離せない。
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