スポーツのほとんどは、勝敗や成績を競うことを目的としたルールがあるため、そういった勝負にこだわることが、何よりの面白さや楽しさとなる。
そのため、練習では相手チームや他者を攻めるための戦術を考えたり、試合でも敵が苦手としている部分から攻略するなど、貪欲に勝負に専念しがちになる。
だが、スポーツには、試合や戦いを繰り広げる中で、相手チームによって自らを成長させてもらえるといった勝ち負けや結果以上の大きな魅力もある。
そうした考えを持ち、目標は勝利をめざしながらも、目的は野球を通して人を育てることとしていいたのは、PL学園を指揮していた中村順司監督である。
中村監督は、春夏合わせて6度の全国制覇へ導き、数々のプロ野球選手を育て上げていることから、技術指導ばかりが注目されているが、最もこだわっていたのは、人間作りであった。
チームプレーを通して助け合いの精神を身につけさせたり、相手チームに対して敬意を払うことで感謝の気持ちを学ばせるなど、社会に出ても役立つスキルや考え方を伝えていた。
技術が高く個々の力が優れた強いだけのチームでなく、人間力があってなおかつ野球ができる良いチームであったからこそ、中村監督のPL学園は、数々の実績を残せたのだろう。
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「「お互いが相手を尊重し、爽やかな闘いを繰り広げるところに野球の良さがある」/ PL学園 中村順司監督」への1件のフィードバック